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日本佛塔図版・日本仏塔の研究 限定1000部 石田茂作

「仏塔は印度に起こり仏教と共に中国に伝わり、朝鮮を経由して日本に伝えられたが、その間、地理的な環境や仏教教理の変遷にともなっていろいろな形が考案され、その諸種の塔形が殆どわが国には伝えられており、それがまたわが国で変改されている。

塔形の多様なること日本ほど豊富なところは他にないかもしれぬ。而もそれは、金銀銅鉄石水晶泥土陶製木造等あらゆる材料とあらゆる技術を動員して作られているが、それを集成したものはまだ作られていない。

そこでその変った仏塔千基選び、写真で集成して一冊となし、それを千部作ったら百万塔造立になるのではないか。それはひたむきの信仰のためだけえはなく、仏教史・美術史・考古学の研究上からも意義あることではないかと思った。」

昭和44年 278ページ 1000図版