書籍アーカイブ

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日本伝統文化の証 宮廷衣装・時代衣裳 宮廷・武家・町方の装束 駒込和装学院

真に貴重な一冊 佐藤誠
この図録は、永年にわたる和装教育経営の多忙な傍ら、広い人脈を通し、根気よく収集された江戸明治時代の宮廷武家町方の装束衣装その他、滝田ようにして多数の収蔵品の中から選び出されたものが時間をかけ、細かな心配りのもとに編集されているため、単なる収蔵品の公開図録からは大きく一歩を踏み出して貴族武家町方それぞれの式日平日の生活ぶりがわかります。なお付録された宸翰宮家アルバム絵葉書などを併せてみると、雲のかなたにおられた、かつての皇族方の日常の御様子までが親しみ深く伺えてくるなど、真に貴重な一冊と高く推奨いたします。

尊敬と祝意を表します 藤本やす
出版に当たり、特に宮廷衣装を中心に時代衣装と幅広く現品を集められていらっしゃいました。その努力は青梅に着物博物館創立する目標であり、日本民族の衣文化を後世に残すべく一意専心、心を配られてのことと存じます。平安時代の人々に思いをはせる時、自然を、こよなく愛し、草花と自然の美しさを衣裳に取り入れることに意を尽くしていました。春夏秋冬と、その衣を襲ねて着る心、いわゆる襲の色目です。それは男女を問わず行われていました。奥ゆかしさ、優美さを思うときただただ感慨にふける思いです。
現在、400年前の衣装を復元着用し、その優美さを目前に見られることは、真に平穏な平和日本を象徴していることと幸せに感じています。

平成5年 121P

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