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漢語文典叢書・7冊 荻生徂徠・伊藤東涯・大典禅師ら江戸時代第一級の学者が精魂を傾けた漢文の入門語法書より今日必須の書20種を影印刊行

荻生徂徠・伊藤東涯・大典禅師ら江戸時代第一級の学者が精魂を傾けた漢文の入門語法書より、 今日必須の書20種を選択。 中国文学・国文学界の最高権威による書目の選定・解題、 さらに総合索引を別巻として刊行。

中国文学国文学両学界の最高権威による図書の選択、版本内容両面にわたる解題さらに総合索引を別巻として刊行。高校大学一般愛好家必備の書。

第一巻には漢文を学ぶ上で最も大切な助字に関する必読の書7種を収録した。即ち、徂徠の名著訓訳字蒙、東涯序字考、書家必読の書とされる大典禅師の詩語解、文語解、詩歌推敲、助字詳解など。


本巻は第一巻に続いて助字に関する書5種を収録した。中でも河北景楨の助字鵠は助字を五十音順に並べ、用例を引き、その解は頗る詳細で、文書中最もすぐれた書である。その他三宅橘園、東条一堂、北条霞亭、釈介石の諸著も利用価値が高い。


第3巻には助字と並んで漢文読解に重要な虚字、即ち用言の同訓異字を解明したの徂徠の名著訳文筌蹄、その盛行に刺激され徂徠の稿本をもとに出版された同後篇、両者の稿本と目される国会図書館蔵写本、太宰春台の倭読要領等を収録した。


第4巻は、皆川淇園の虚字詳解を収めた。本書は虚字解正編2巻の詳解で、アース部迄の刊本と15巻と未完の部分は内閣文庫蔵写本を影印し、両者に欠けるツーノ部は筑波大学蔵本を翻字した。淇園とその学についての詳細な解題と著述目録を附した。


第5巻には、伊藤東涯の代表作であるばかりでなく、類書中でもっとも秀れた書と評価される躁觚字訣・用字格の二著と、皆川淇園三部作の一つ実字解を収録した。躁觚字訣とは文章を書くための字訣であり、用字格は用例を広く集めた文法書である。


第6巻は、類書中最も優れた書とされる三好似山の公益助語辞を始め、語助訳辞、松本愚山の訳文須知-虚字・実字、文献ごとの助字文典として画期的な淇園の三部作太子公助字法、左伝助字法、詩経助字法を収めた。巻末に新刻助語辞を付載


本索引は親字5千、見出し項目2万7千の総画音よみ検字表を附す。その配列は康熙字典に倣ったが、常用漢字の画数の異なる字体や異字体からも検索できるようにした。音よみ検字表は通用する漢音・呉音と慣用音のすべてを採用した。

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